シトー会伊万里の聖母トラピスチヌ修道院
わたしはいつも神に感謝する。
明け暮れ賛美を口にして。
わたしの心は神をたたえ、
貧しい人も、それを聞いて喜ぶ。 (詩編34)
伊万里の聖母トラピスチヌ修道院の創立は、1098年のフランス シトー修道院創立までさかのぼります。修道会としての起源は6世紀のベネディクトの修道院にあります。ベネディクトの戒律による修道精神は中世紀を通じて全ヨーロッパに広がり、ヨーロッパの精神の基礎を形成したとされています。それは1953年伊万里にまで波及し、伊万里の前身、新田原のトラピスチヌ修道院を創立させました。伊万里の修道共同体は、ベネディクトのモットー“祈り、働け”のもとに、自然界との共生のうちに自給自足を原則とする祈りの生活を営んでいます。
ベネディクトの理想は平和と調和ですから、生活システムの作り方、経済活動、建物の配置、食生活、言語生活など、すべてにわたって秩序が重視されています。したがって、修道女の一日の生活は、祈り、旧約聖書、新約聖書の勉強、そのほかの学問、労働などによって織りなされ、バランスのとれた人間像の実現を目指します。
晩秋の修道院